1月25日、今日1ヶ月ぶりに雪が降った。
こうして雪を見て、ふと思い出す人がいる。
俺には、付き合っていた彼女がいた。
彼女の名前は、星 雪乃。
1ヶ月前の12月25日、クリスマス。
俺と雪乃は、冬休みに入って初めて顔を合わせる約束をした。
お互い部活やら何やらでなかなか会えなかった。
久しぶり、とまではいかないが、早く会いたかった。
…しかし、俺たちが顔を合わせたのは、約束の場所ではなかった…
小さな公園の近くで、車の急ブレーキの音がした。
1人待ち合わせ場所ボーっと雪乃を待っていた俺は、その時周辺にいた人々が騒ぎ始めたのに気づいた。
そして、数分後には、救急車のサイレンが近づいてくる…。
最初は、全く気にも留めなかった。
でも、突然何か嫌な予感がして、走って人ごみの中に入り込んだ。
そこで見たものは、真っ白な雪が赤く染まった道路。
そして、見覚えのある壊れたペンダント…。
その時、全てがわかった。
いつも時間より早く来るはずの雪乃が、時間になっても来ない訳が…。
そう、雪乃がここに現れることはない。
この白い雪と共に、静かに消えてしまったのだから…
こんにちは。ようこそいらっしゃいました。
こちらはオリジナル小説となっています。
プロローグをお読みになればお分かりかとおもいますが、あまり軽いテーマではありません。(かといって重いわけでもありませんが)
こんなのでよろしかったら、どうぞ読んでいっていただければと思います。
キャラクター紹介
永瀬 浩司 (ながせ こうじ) 17歳 高校2年
本編主人公。陸上部に所属。成績は中の上くらい。
過去をずるずると引きずる性格。
星 雪乃 (ほし ゆきの) 享年17歳
17歳のクリスマスに交通事故で命を落とした少女。浩司とは恋人だった。
明るく社交的、少し夢見がちだが、人を惹きつける魅力があった。
神田 宏人 (かんだ ひろと) 17歳 高校2年
浩司とは中学時代からの腐れ縁の親友。サッカー部に所属。ちょっと派手だが、人当たりがいいので女子にはモテる。
何かとフォローしてくれるいい奴。
橋本 夕華 (はしもと ゆうか) 16歳 高校2年
宏人の幼馴染。サッカー部のマネージャーをしている。お節介。
雪乃とはかなり仲がよかった。微妙に空気が読めない。
星 彩乃 (ほし あやの) 16歳 高校1年
雪乃の妹。陸上部所属で、浩司の後輩。
さばさばしていて付き合いやすい。お姉ちゃん子だった。
八代 義晴 (やしろ よしはる) 17歳 高校2年
陸上部の部長で、浩司とは隣のクラスの友人。真面目で信頼できるが、赤面症。
空気が読めるいい奴。浩司の姉、浩子に憧れている。
永瀬 浩子 (ながせ ひろこ) 19歳 大学1年
浩司の姉。元陸上部の部長にしてエース。大学では心理学を専攻している。
昔から姉御肌。
セイラ (せいら)
詳細不明の少女。